物価高騰対策は限られた市民にしか恩恵が得られない可能性があります!

物価高騰対策は限られた市民にしか恩恵が得られない可能性があります!

本日をもって、6月定例会が終了しました。
最終日は議案等への採決が行われました。その1つに物価高騰対策事業があります。

5月臨時会及び6月定例会において、西宮市から国の交付金を活用した物価高騰対策について提案がありました。以下、その事業内容です。

物価高騰に苦しんでいる多くの方へ、1日でも早く支援を行う必要性もあることから、日本維新の会西宮市議団は今回の提案には賛成しましたが、本日最終日の議場にて意見を述べました。以下全文です。



日本維新の会は議案第8号 令和5年度西宮市一般会計補正予算(第3号)について賛成の立場ではありますが、そのうち新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金事業に伴う物価・エネルギー高騰対策に関する事業について、意見を申し上げます。

物価高騰やエネルギー高騰による負担は、全ての西宮市民や市内事業者に対して影響を及ぼしています。この度、国の交付金を活用して実施される市の物価高騰対策について、5月の臨時会で非課税世帯への現金3万円給付事業が採択されました。緊急性を要する事業でもあることから賛成としましたが、支援対象が
非課税世帯に限定されており、支援を必要としている方々全ての支援策とはなっていませんでした。また、この事業は事務的経費が約2億円と、総事業費に占める事務的経費の割合が高いことも課題でした。事務的経費をさらに削減出来れば、より多くの方へ支援を行うことが可能です。

このように、公平性や効率性の観点から課題があると感じたため、我々、日本維新の会 西宮市議団は
「事業者支援については、今回支援の恩恵を受けられなかった西宮市民と事業者にも一定の恩恵が受けられるよう、公平性を重視した支援策の検討を行うこと」を要望しました。

伊丹市では市内全ての家庭や事業者を対象に、8月及び9月に検診した上下水道基本料金の減免を行っており、一般家庭では2か月あたりの上下水道基本料金2,442円を軽減しました。金額は小さくとも、全てを対象に支援が出来ている点は公平性があります。本市も2020年に新型コロナ感染症対策として水道料金の減免を実施しました。その際、減免の実施にかかった事務的経費は
約600万円となっており、非課税世帯への給付事業で課題でもあった、総事業費にしめる事務的経費の割合が低く、財源の有効活用という点では効率的です。また、広く支援を届けるという観点からも、上下水道基本料金の減免は公平性が高い対策です。

今回示された事業のうち、キャッシュレス決済を活用したポイント還元による消費喚起事業については
●上限5,000円のポイントを受け取る前提として25,000円の買い物を行う必要があり、所得の低い方ほど恩恵を受けにくい仕組みとなっていること

また、商店街お買い物券・ポイントシール事業については
●商店街に加入していない事業者は事業の対象外となる可能性があること

など、物価高騰で苦しむ市民や事業者の方々を幅広く支援できる対策とは言い難い仕組みであること が課題となっています。

しかしながら、今まさに物価高騰で苦しんでおられる多くの市民や市内事業者へ支援を行うべき緊急性や、我々の提言を受けて公平性を担保しようと改善の努力をされたことを評価し、日本維新の会 西宮市議団は議案第8号に賛成します。

しかし、今後も引き続き物価高騰やエネルギー高騰が続く可能性もあり、国から
追加支援が実施されることも予測されます。今後を見据え、今よりも事務的経費の効率性や公平性の高い支援策について、庁内で議論を深めていただきたいと思います。
以上、賛成討論とします。