昨日の午後、衆議院が解散となりました。
その後「10月10日公示、22日投票」の日程が正式に決定され、いよいよ衆議院選挙が幕を開けます。これを受けて本日西宮市でも臨時で議会が開催され、選挙実施の為の補正予算およそ1億4000万円が提案、可決しました。この予算は県支出金として支出されますので、市の一般財源への負担はありませんが、いずれにしても国民の税金を活用していることは事実です。解散総選挙については様々な意見がありますが、投票は国民の代表を選ぶ大事な権利です。投票には必ず行きましょう。
今日は待機児童対策あり方についてです。
西宮市の待機児童は増加傾向にあり、改善は喫緊の課題です。
そこで今回は
①既存園の活用について
②保育士宿舎借り上げ支援事業の改善について
この2つの項目について質疑を行いました。
まず既存園の活用についてです。
待機児童対策を検討する上で、同じ人口規模の市と比較を行うことも、課題の抽出に有効な手段の1つです。今回は2年連続で待機児童0を達成した千葉県松戸市と西宮市とを比較しながら、待機児童について考えてみます。
千葉県松戸市の人口は平成29年8月1日現在で488,145人、面積は61.38平方キロメートルです。人口も面積も近い中核市同士ですが、一方の西宮市では平成29年4月1日時点での待機児童数が323人という結果となりました。この結果の違いの原因を解明するために、各就学前児童施設の定員と受入実数を松戸市と西宮市とで比較してみました。
【資料①】の表は平成22年から28年にかけて、両市の定員と受け入れ実数がどのように推移したのか、それぞれの比率をまとめたものです。
【資料②】をご覧ください。こちらは西宮市と松戸市、それぞれにおける①公立保育所、②私立保育所、③地域型保育所の保育定員及び実数を合計した比率です。22年の赤丸部分を見ると、西宮市の0歳から2歳の保育定員の比率が松戸市と比べてかなり低く、逆に3歳から5歳の定員は松戸市を上回っています。この年の待機児童数は西宮市が310人、松戸市が23人でした。さらに受入実数では、すでに西宮市は保育定員を超える児童を受け入れる弾力化を実施していますが、松戸市はまだ保育定員に余裕があります。次に平成28年では、逆に3歳から5歳の定員比率が低くなっています。また受入実数を見ると、松戸市は弾力化を実施していますが西宮市ほどではなく、西宮市の弾力化は3歳から5歳の受入が0.5%高くなっています。そして平成28年度の待機児童数は西宮市が183人、松戸市は0という結果となっています。これらの結果を見ると、松戸市は22年度から現在に至るまでの施設整備における定員確保の比率が適切に働いたことで、待機児童を一定抑えることができたのではないかと推測します。
仮に平成28年度における松戸市の保育定員比率を用いて西宮市の保育定員を算出すると、0歳から2歳の保育定員はおよそ3,378人で現状よりも429人少なく、3歳から5歳の保育定員についても4,092人となり現状よりも定員が839人少なくなる3,176人で現状よりも229人多く、3歳から5歳の保育定員についても3,857人となり現状よりも定員が601人多くなることから、この結果を見ると、西宮市は保育定員の確保が不十分だった上に、保育比率を見誤ったのではないか、という懸念を抱いています。
続きは次回に書きます。
今日はここまで。
【お詫びと訂正】
文章中の数字や表現に誤りがございました。修正部分は青字で表記しております。お詫びして訂正いたします。(2017.10.12)