16日土曜日は西宮市立西宮養護学校の運動会に来賓として観覧させていただきました。
借り物競争では「若い人」と「かがやいている人」というお題で盛り上がるなど、みんながとても楽しそうにしていたのが印象的でした。
西宮養護学校は間も無く建て替えの時期を迎えます。
教育こども常任委員として、より良い施設となるようしっかりと提言して参ります。
関係者の皆様、保護者の皆様、雨の中本当にお疲れ様でした。
前回の続きとなります。以前の内容は下記のリンクよりご確認ください。
前回の内容をまとめると
■公立幼稚園への入園希望が叶わない保護者の方から希望通り受け入れて欲しいというお声がある
■他市から転入して来られる方の中にも同様に、年度の途中で入園を希望しても受入が困難となる事例がある
となっています。
以下私の質疑内容と市の答弁です。
【はまぐち】
就園相談の結果が当事者である児童やその保護者の意向に反映しきれていないとのご意見を聞いているが、実態はどのようなものか?また市はこの状況を今後どのように改善する考えか?
【市答弁】
議員ご指摘のとおり、就園相談においては、幼児の障害の状態や教育的ニーズに応じて、通常の就園、保育補助員による支援をつけた就園、専門機関での療育、という3つの方向を出しております。そのうち、療育が望ましいとの方向が出た幼児につきましては、療育の必要性や受入れ先などをご説明し、幼稚園での受入を行わず、交流による保育を勧めております。年度によって違いはありますが、平成28年度では、就園相談を行った約3割の幼児が、療育が望ましいとの方向となりました。今後は、障害者の権利に関する条約のインクルーシブ教育システム構築の理念を踏まえ、これまでの制度を見直していく必要があると認識しております。そのためには、新たな支援体制を検討していく必要があり、今年度より設置した「西宮市特別支援教育審議会」において、審議を進めているところです。
【はまぐち】
就園相談の期間以外に入園を希望された児童の受入れについても改善すべきと考えるが市の考えはどうか?
【市答弁】
現在は、前年度の就園相談を踏まえて受入人数を確定し、それに基づいて、4月より保育補助員を配置しております。そのため、年度途中に新たな保育補助員をつけることは、難しい状況となっております。年度途中の受入につきましても、就園のあり方や支援体制が今後の課題であると認識しております。
教育委員会から「これまでの就園相談の制度を見直していく必要がある」との答弁がありました。
近年は肢体不自由児の保護者の皆様が西宮市と粘り強く交渉した結果として、私立幼稚園や地域の小・中学校の進学が増えており、保護者の意向を尊重する傾向になりつつあるのも事実です。しかしまだ多くの保護者の方から受け入れについて懸念の声が聞こえてきます。
この問題は結局のところ、希望する幼児を受け入れるために必要な人員の確保が足りていないことにあります。インクルーシブ教育を進める上で、地域のこどもたちと触れ合う機会をたくさん設けることは、療育の観点からも、障害への理解を深める意味でも重要です。もちろん、結果的に児童の負担にならないよう、通園の過程で、やはり療育機関の方が望ましいという考えになるかもしれません。小さいうちは障害が把握しにくいという課題もあります。
そして人員の確保は年度途中の入園問題にも関連します。就園相談の結果を受けて人員の予算を確保するわけですから、当然年度途中の受け入れに必要な人員予算は含まれていません。こうした対応を可能とする為には、余裕をもった予算確保が必要です。保護者の中には母子通園でもいいから通わせて欲しいというお声も聞いていますし、現に母子通園で通ってらっしゃる保護者もいます。しかし、母子ともに通わなければいけない理由も、この人員の確保が不十分であることが根本にあるからです。
人員の不足は公立だけではありません。保護者の中には地域の私立幼稚園に通わせたいという希望もあります。障害のある幼児や保護者の希望に対して、選択肢を増やすことはインクルーシブの観点から大変重要です。
予算は障害に対する市の考えが形となったものだと理解しています。市長自ら「インクルーシブ教育システムを構築する」と発言されたその言葉に偽りがないのであれば、障害のある幼児や保護者の選択肢が広がるためにも、個に応じた支援体制の予算を確保するよう要望しました。また障害のある幼児の受入について、市が策定する西宮市障害福祉計画には具体的な数値目標が示されていません。幼児の受入が着実に進む為には計画の中で具体的な数値を示すべきなので、こちらも要望して。
障害がある幼児も、無い幼児も、みんな宮っ子です。
当事者の希望が叶う体制を目指して、今後もこの課題について取り組んで参ります。
次回は放課後等デイサービスの質について書きます。
今日はここまで。