【民生常任委員会予算分科会】北口ギャラリー及び市民ギャラリー管理運営事業について


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続いては北口ギャラリー及び市民ギャラリー管理運営事業についてです。
市が運営する各ギャラリーは、美術に関する創作活動の奨励と普及を図り、美術を通じて市民文化の一層の向上に寄与することを目的としています。一方で、これらギャラリー施設の維持・管理は赤字となっています。

以下質疑と当局答弁内容です。

【質問】
それぞれの施設における維持・管理費や歳入、収支の差額は平成28年度決算見込みでいくらとなっているのか?

【答弁】
①北口ギャラリー 平成28年度稼働率見込み 94.8%
         平成28年度維持管理費現計予算 33,190千円
         平成28年度収入見込み     16,884千円
         収支差額           △16,306千円
②市民ギャラリー 平成28年度稼働率見込み  51.5%
         平成28年度維持管理費現計予算 25,234千円
         平成28年度収入見込み      5,527千円 
         収支差額           △19,707千円

【質問】
収支が赤字となっている主な理由とは何か?

【答弁】
市民文化の振興を目的とする施設であるため、施設の取得費(行政財産使用料条例により1000分の5に調整)や維持管理経費等の原価を出し、それに対して、0、65の補正係数をかけて使用料を使いやすい料金に設定しています。これが一番大きい原因です。また、市民ギャラリーについては、天井も高く、立派な施設ですが、駐車場問題など立地に課題があります。平成25年度包括外部監査結果報告書では「ホール、会議室、ギャラリー等は、民間にも類似施設が存在しておりある程度の収益確保が見込まれるものの、学校行事などの公的な目的での必要性もあるため、受益者負担としては50%程度を目安にすることが望ましいと考える。」との答申がありました。

【質問】
市民ギャラリーと北口ギャラリーの利用率の差を縮めるための対策や、赤字を軽減するための対策を講じるべきと考えるが市の考えはどうか?

【答弁】
「ホール、会議室、ギャラリー等は、民間にも類似施設が存在しておりある程度の収益確保が見込まれるものの、学校行事などの公的な目的での必要性もあるため、受益者負担としては50%程度を目安にすることが望ましいと考える。」とあり、北口ギャラリーは一定その基準を満たしているのであるが、委員おっしゃるように、まだ半分も一般財源を投入しているではないかというのもおっしゃるとおりで、かつ、市民ギャラリーは、稼働率が半分たらずで、収入も少ない。
 使用料の改定については、市全体の使用料のありかたに沿って対応してまいりたい。北口ギャラリーに集中する需要を市民ギャラリーに、どうしたら移すことができるかと言うところが鍵だと考えている。市民ギャラリーの課題の一つは、高齢化がすすむなかで、駐車場がないと言うとは大きいが、これは容易に解決できる話ではありません。施設1階に立地する郷土資料館、平和資料館とをあわせた周知、また駐車場がないならば、それを逆手にとって、周辺の夙川公園の散歩道、近隣の大谷記念美術館、近隣のギャラリーなどエリアを回遊するようなルート紹介また、市民ギャラリーでは、40歳未満の作品の過半数が展示される場合は、正規料金の半額に減額しております。市内、近隣でも、大学、高校の美術系クラブが多数ありますので、北口ギャラリーに申し込まれるそのような対象層の方々に情報提供してまいりたいと考えております。

この件では2つの問題点があります。
1つは市民ギャラリーの稼働率が低いことです。課題として市は場所の問題があると指摘しています。もう1つが受益者負担は適正なのか?という点です。確かに北口ギャラリーは立地にも恵まれているため稼働率が90%以上と高くなっています。一方で、それでもなお赤字運営となってしまうことから、稼働率だけで解決できない状況となっています。

北口ギャラリーはアクタ西宮の東館6階にあり、市内でも高額な地代となっている場所です。一方の市民ギャラリーは香櫨園駅からも距離がある上に駐車場もわずかしか整備されておらず、地代は北口ギャラリーよりも安価となるはずです。現在北口ギャラリーの使用料は市民ギャラリーよりも若干高い料金設定となっていますが、両施設の利用料金を利用実態や掛かる原価に応じて改定することで、稼働率や赤字解消に一定の効果が見込めると考えます。稼働率の改善や利用料金の見直しを図るなど、収支の赤字負担が軽減される取り組みを行うよう要望しました。

この問題は平成25年に実施された包括外部監査「使用料・手数料等に係る財務事務の執行について」でも抜本的な改善が必要と指摘されています。

包括外部監査「使用料・手数料等に係る財務事務の執行について」

この問題は公共施設全体における受益者負担の問題にも関連してきますので、次回の出番に向けてしっかりと勉強したいと思います。

北口ギャラリー及び市民ギャラリー管理運営事業については以上です。