前回まで計11回に渡って一般質問の内容をブログに掲載させていただきましたが、動画による閲覧も可能です。一般質問の動画は以下のリンクからご覧いただけますので、是非ご確認下さい。
はまぐち仁士 西宮市議会議員 2017年3月定例会 一般質問
今回から民生常任委員会予算分科会の質疑内容をご報告します。
まず初めはコミュニティ推進事業についてです。
コミュニティ推進事業は住民の手による「新しい地域社会の想像」を目指し、コミュニティづくりを推進することを目的としています。西宮市コミュニティ協会を中心に活動を行っており、主に宮っ子の作成・発行を行っています。市はこの事業について、宮っ子の作成費として平成29年度予算におよそ5,313万円を計上しています。
このコミュニティ推進事業については、以前にも取り上げました。内容は以下のリンクをご参照ください。
【平成28年9月 決算特別委員会 民生分科会】コミュニティ推進事業について①
【平成28年9月 決算特別委員会 民生分科会】コミュニティ推進事業について②
今回私が行った質疑と、当局の答弁は以下の通りです。
【質問】
平成28年決算分科会の答弁では宮っこの全戸配布について、全域版・地域版の紙面構成の比重についてなど読者のニーズも把握しながら検討するとあった。その後、どのように検討されたのか?
【答弁】
昨年9月以降、「宮っ子」の編集・配布について検討を進めた内容をお答えします。まず、編集面につきましては、コミュニティ協会広報部会の編集会議においても、「地域の活動、地域に住む人にとって有益な情報」を掲載するよう心がけているところです。28年度からスタートした市内の名所や地域イベントを取り上げる企画「行ってみよう」の充実にも力を入れております。
また、今年の新年号の特集記事では、「タイムスリップ西宮」をテーマに、古代から現代までの西宮の歴史をひも解く特集記事を、20ページにわたって掲載しました。時代ごとに、西宮の名所・名産に焦点をあてた歴史や由来を詳しく紹介することで、読みごたえのある特集記事となり、「教材として利用したい」など反響の大きい新年号となりました。
来年度の特集記事のテーマとしては、「宮っ子編集ボランティア」、「減災」、「スポーツ」、「子どもや高齢者の居場所作り」を編集会議で選び、地域住民のニーズに沿った情報を発信し、読者の関心を引き付ける地域情報誌であり続けるよう、努めております。
次に配布につきましては、昨年9月、全戸配布の実現可能性について検討を進めるとお答えしましたが、現在、課題を分析しているところであります。配布については主に自治会の配布ボランティアの皆さんが行っている状況でありますが、ボランティアの高齢化や人数確保の難しさの問題がございます。現在配布できていない世帯について、別途資金的に援助することで実現できるのか、または配布形態を変えれば実現できるのか。さらにその場合、現在の発行形態である冊子型のままで良いのか、軽量化した形態にすべきなのか、など関連する課題の洗い出しを行っているところであります。全市版、地域版、いずれにおきましても広告収入がコミュニティ協会の活動資金となっている点を配慮しながら、今後のあるべき姿についてコミュニティ協会と協議してまいります。
【質問】
コミュニティという言葉についての市はどのように認識しているのか?事業で使われているコミュニティの意味と具体的な範囲をお聞きしたい。
【答弁】
「コミュニティ」という言葉は、「エリア」を指す場合、「団体」を指す場合、「機能」を指す場合があり、多重的な意味合いがあると考えております。
コミュニティの指すエリアの範囲は、事業の内容により、支所区域、中学校区、小学校区、各自治会の4段階に分類されると考えております。
コミュニティ推進部の事業でみますと、地域コミュニティ集会施設整備補助事業では自治会単位、コミュニティ協会補助事業ではおおむね中学校区で実施され、今後の地域行政のあり方を検討する単位としては支所単位での検討が想定されております。
西宮の歴史的な経緯から、全地域均一的な対応は不可能であり、将来的には地域の実態に合わせながら事業対象コミュニティを判断していくことになると考えております。
【質問】
宮っ子の歴史的経緯を尊重した上で、現実的に全戸配布を実施するのは困難である。そう考えた時にコミュニティーの言葉通り、宮っ子の地域版を今後の中心として考えるべきではないのか?例えば冊子の形状・印刷部数・印刷業者の選定・掲載内容・広告・配布方法、これら全てを地域ごとに任せるなど、自由度を高めて作成者の意欲と読み物としての質を向上させてはどうか。そこで市は他の地域の成功事例を紹介して活動を支えることや、ネット掲載を活用して全戸配布をせずとも多くの方が宮っ子を読めるよう取り組みを行うことで、市民の方々が宮っ子を見る、あるいは読む環境を整備するなどフォロー役に徹するべきではないか。また全紙版が共有したい内容であるなら、市政ニュースへの統合も検討してはどうか。課題の分析を行うとの答弁だが、それなら地域から新たな宮っ子のあり方について提案などを募集し、実際に配布枚数や配布方法を検討するなど、予算を区切って試作品を作成するといった具体的な取り組みを実施すべき。改めて市のお考えはどうか?
【答弁】
宮っ子の編集・配布について検討を進めておりますが、委員の方から新たな手法のご提案をいただいたと感じております。これまで複数の選択肢をもって検討を行えていたのかという観点から、今後は実際編集に携わっている編集員個人個人の意見を聞き、組織の中でも十分協議を行ってもらいながら、組織全体の合意形成を図っていくのがあるべき姿であり、今後のあり方について進むべき道筋を見出していければと思っております。
続きは次回に書きます。