【3月定例会・一般質問】手話言語条例について②


先日の日曜日は久しぶりに家族と苦楽園駅周辺を散歩しました。心地よい天気の中、夙川公園で最近できたメロン・ドゥ・メロンさんのメロンパンとRomantic Roll Beansさんのカフェオレを堪能。西宮は本当に良い街です。

前回の続きとなります。内容はリンク先をご参照下さい。
【3月定例会・一般質問】手話言語条例について①
私の質疑と当局からの答弁内容は以下の通りです。

【はまぐち質問】
西宮市障害福祉推進計画の改定に向けて審議が行われるが、聴覚に障害のある方々の意見が反映される形となっているのか?

【当局回答】
次期、「西宮市障害福祉推進計画」の策定は、平成29年度に4回の西宮市障害福祉推進計画策定委員会を開催し、計画の素案などの審議をしていただく予定となっております。策定委員会の委員は、学識経験者、障害福祉サービス事業者、医療関係者、就労関係者などで構成されます。また、ご質問にあります聴覚に障害のある方々からの意見を反映するため、障害当事者団体として、西宮市聴力言語障害者協会から委員を選出していただき、様々な立場のご意見やご提言が計画策定に反映される形態となっております。さらに、次期計画の策定にあたり、障害者手帳所持者等から無作為に抽出した5,250人にアンケート調査及び分析を実施しており、障害のある人のご意見を計画に反映してまいりたいと考えております。

【はまぐち質問】
計画策定委員会で手話言語条例を制定すべきとの結論が出た場合、市はどのように対応するのか?

【当局回答】
手話言語条例は理念的な条例となることから、理念を反映した施策を計画に位置付けることにより、同様の政策効果は保たれると考えております。しかしながら、「手話は言語である」という理念をさらに進める方法などとして、策定委員会より条例制定すべきとの結論が出された場合につきましては制定する方向で検討してまいりたいと考えております。

当局の答弁は「当事者の意見をきちんと反映させ、手話言語条例の策定については委員会での結果を重視していく」という非常に前向きなものでした。

この手話言語条例の制定について、私は当初その重要性を深く認識できてはおりませんでした。そのきっかけとなったのが、聴覚に障害のある市民からのお誘いで参加した手話教室でのロールプレイングです。そこではまず喫茶店の店長と定員、お客という設定で参加者の担当の割り振りを行います。そしてお客様役が注文を行い、その注文を定員役が受け、定員の注文を受けた内容をもとに店長が商品を作るという流れなのですが、言葉を全く用いずに手話だけで行うというロールプレイング形式です。私は当然手話が使えませんし、手話を理解することもできません。そんな中で、コーヒーを注文することすらままならず、大きなストレスや不安を体感しました。

手話が言語であるという意味は、まさに体感した内容そのものです。
普段耳が聞こえる我々にとっては、コーヒーを注文することに何の不都合もありません。しかし音声を発することができない聴覚障害者の方は、相手に意思を伝えることができません。同様に耳の聞こえる我々にとって、注文を聞き取ることに何の不都合もありませんが、聴覚障害者の方にはそれも困難となる場合が多くあります。当事者の立場に立たなければ、この条例の重要性は見えてきません。

インクルーシブ教育の重要性は、こうした当事者のストレスや不安を理解できる環境となることです。であるからこそ手話が言語であるという理念を意味する手話言語条例は計画と共にあるべきなのです。

策定委員会は当事者の声を踏まえる体制となっていると伺いました。委員会の声を重視し、手話言語条例が本市でも必要であると結論付けられた場合は、手話言語条例の制定を進めるよう要望しました。

また市内小・中学校で手話と触れ合う取り組みも重要です。手話教室を体験して感じたのですが、手話を通じて相手の気持ちを読み取ろうという意識が養われると感じました。近年ではこどもたちの間でコミュニケーション能力の低下が問題視されています。手話は相手に意思を伝える、あるいは意思を読み解く重要性を教える良い機会にもなると考えます。そして特にこどもたちに日々指導を行っている教職員の方々にも、先ほどの私が体験したロールプレイングを受けていただきたいと思います。学校教育においても、手話を活用したインクルーシブ教育の指導を推進していただくよう重ねて要望しました。

今後も障害のある方々の権利が尊重されるよう、引き続き障害福祉について勉強して参ります。