採用試験をめぐる情報公開請求で西宮市が敗訴した、というお話。


最近とある方がFacebooksで紹介していた本です。合間をみつけて読みたいと思います。

さて、最近気になるニュースが耳に飛び込んできました。

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【採用試験の点数など不開示とした西宮市が敗訴 1月20日神戸新聞より】
西宮市の採用試験をめぐる情報公開請求で、同市の村上博市議が市の不開示処分の取り消しを求めた訴訟の判決が19日、神戸地裁であり、山口浩司裁判長は請求を認めた。判決によると、同市議は2016年3月までに16年度の市職員採用試験など2件の試験について受験生の点数などの開示を請求。市は情報公開条例に基づき「特定の個人が識別されうる」などとして一部を除き、不開示とした。山口裁判長は判決で、受験生の点数を他に入手できる情報と関連づけても個人を特定できないと指摘。「非公開に該当するとはいえず、違法」とした。西宮市は「判決を見ていないのでコメントできない」としている。

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問題となっている本市の採用について説明すると、これまで1次は筆記試験だけだったものが2015年から受験者全員の面接を行うこととなりました。今後の職員にはコミュニケーション能力が重要であるという観点から、試験結果にはこだわらないという判断も取れる可能性があります。一方でこうした採用には縁故採用との区別が難しく、不正への疑念を抱かれるという問題もあります。

この問題については、会派の予算要望にも記載しております。
内容は以下の通りです。

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<1-9 職員採用試験についての十分な情報公開【政策提案】>

市は平成27年度実施の大学卒程度の事務職員採用試験から、新しい試みとして一次試験で受験生全員に対する面接試験を導入し、筆記試験については従来の「教養・専門試験」に加えて、「SPI試験」でも受験できる「選択制」を設け、28年度もこの方式を継続した。
「全員面接」の導入については市民と接する機会が多い地方公務員に不可欠なコミュニケーション能力の高い人材の採用を重視して導入したということであり、民間企業との併願ができる環境を整え、多くの受験生を集めた点は評価できる。
しかし、1次から最終の3次まで一貫して担当者の主観が入る面接試験が行われることによって、試験の客観性や公平さを確保できているかどうかについて不安視する声もある。
市によると、受験生には面接試験と筆記試験の配点や各自の得点、合格最低点などを通知しているが、一般には配点などについても公表していないという。
今後の業務に支障がなくて公表できる部分については公表し、試験のシステムについて市民に安心してもらう必要がある。

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後に市から配付された説明資料によれば
『非公開とした箇所のうち、「小論文」、「面接」、「合計」の点数を非公開とした部分の取消しが命じられました。』
との報告がありました。

今後の採用者にはコミュニケーション能力が重要という部分について一定の理解を示す一方で、こうした採用の公平性を担保するために必要な情報の公開、さらに新たな採用によって得られた効果を示すことも重要であると感じます。引き続きこの問題について今後も注視します。