今日から決算分科会が始まりました。次回の予算に関わる重要な質疑です。市民の皆様が納めた大切な税金の使い道について、より良い活用となるようしっかり提言を行います。
私の同級生のお父様である大江一夫氏による展覧会「水墨〜piezo stratum」が昨日から開催されました。大江一夫氏はマ二エラ建築設計事務所を設立された建築家で、この業界では知らない方は少ないと思います。そんな大江氏が2年おきに行っている個展です。作品の手法がなかなか珍しく、興味深く作品を見させて頂きました。ご興味のある方はぜひ大阪市福島区にあるLADS GALLERYまで足をお運びください。
一般質問2つ目の項目は児童数が増加する地域における教室の確保についてです。
西宮市では夙川小学校など一部地域の小学校で就学前児童の数が増加し、今後児童の受入れに必要な教室の確保が困難となる可能性があります。受入れ教室の確保には仮設校舎の建設や校区変更などいくつかの手段がありますが、仮設校舎は建設によって校庭が狭くなることや、2教室を確保するための2階建て仮設教室には最低2,500万円の建設費が必要とされています。また校区変更についても、通わせたい小学校や中学校の希望から、予め進学を希望する学校の校区に合わせて計画的に住宅を購入、または物件を探してお住いの方もいらっしゃることから、変更時には地域の保護者へ心理的負担を与えてしまう恐れが高いという課題も存在します。
学級編制の弾力化は、1クラスの人数が35人を超えても学級数を増やさずに弾力的な対応を行うという手法です。公立学校の学級編制基準は、小学校第一学年が35人、第2~第6学年は40人となっております。西宮市では、兵庫県が進める新学習システムを利用して第2~第4学年においても35人を規準としています。一方学級編制で活用されている新学習システムでは、学級数を増やさない代わりに、担任とは別に指導を目的とした教員の配置が可能です。つまり学級数を増やさなくても教育環境を優位にできるという考え方もあります。
一般質問では「仮設校舎の建設や校区変更の見直しなど今ある対策に加えて、今後は学級編制の弾力化を検討してはどうか?」という質問に対して、教育委員会は「研究を重ねた上、慎重な判断が必要。得られる教育効果を考えれば極めて限定的対応になる。」との回答でした。
少人数学級の効果は明確な根拠が存在しないとされています。私は学校の教育環境について、学級編制における児童数に拘るべきではないと考えます。少人数学級はあくまで手段であり、児童数を減らすことが目的ではありません。学力だけではなく、将来の夢を叶えることや自分で考えて行動する為に必要な力など、将来必要な能力を効果的に身につけるためにはどのような環境が望ましいのかを検証し、方針を打ち出すべきだと考えます。
西宮市は長期的にみれば少子化が進み、そのことが原因で空き教室が増えると予測されており、今後教室の活用方法について議論が必要となります。教室の活用方法については現在国の法律によって小学校1年生のみ35人学級を実施していますが、今後小学2年生以降にも実施を行い、最終的には全ての学年で実施すべきという意見があります。確かに少人数学級が児童の教育環境にとって優位であるなら実施すべきだと思います。しかし学校という存在は今後地域という観点でも重要な施設になると考えており、空き教室は学校教育の実施だけでなく、こどもたちの保育場所や地域活動など幅広い活用が求められると考えます。
今後も教育環境のあり方と今後の教室活用についてしっかりと調査・研究を行って参ります。