西宮都市管理株式会社について


今日は認知症サポーター講習を受講しました。
2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になる可能性があるそうです。もし母が認知症なったら。もし身内が認知症になったら。もし自分が認知症になったら。そんなことを考えながら受講しました。受講後にいただいたサポーターの証となるリストバンドです。
認知症の見識を深めることは重要です。今後も勉強して参ります。

8月8日に行われた民生常任委員会では、外郭団体の西宮都市管理株式会社の経営状況について報告がありました。

西宮都市管理株式会社はJR西宮駅前のフレンテ西宮や周辺マンションなどの管理・運営や店舗の営業管理及び販売促進が主な業務です。

JR西宮駅周辺は、当時十分なインフラ整備が出来ていませんでした。核となる商業施設も存在しなかったことから、交通結節機能の強化と小売商業機能の集約を図るために、西宮市によって市街地再開発事業が施行されます。フレンテ西宮はその中心的施設として平成6年にオープンしたショッピングセンターです。

しかし、平成20年にはコープデイズ西宮の撤退表明に端を発して、
・開業当初に金融機関から借りた15億円の利子負担による経営の圧迫
・累積赤字が膨らんだことによる西宮市からの11億5千万円の無利子融資
・収受している賃料よりも支払っている賃料の方が多額である問題
・フレンテ西宮の核店舗であるコープデイズ西宮の2・3階部分の撤退と、その影響による他のテナントの複数撤退による敷金の返還や賃料の減収
・コープこうべからの駐車場収入の大幅な減額等
などによって資金繰りは急激に悪化しました。

この状況を受けて西宮市はさらに1億5千万円を上限とした緊急融資のための予算措置を行い、まず8千万円の融資を行っています。というのがこれまでの経緯です。

今回の報告で経営は改善に向かっており、今年度は黒字となったとの報告を受けました。
しかし、西宮市からの貸付金9億9千万円の返済は平成57年まで続き、加えてコープ建設協力金3億76百万円の返済も平成38年度末まで続くなど返済は中・長期に渡るため、持続可能な経営によって確実に返済を行わなければなりません。

西宮都市管理株式会社が主要な業務としているフレンテやマンションの管理・運営は、そもそも赤字になりやすい業務です。黒字化されたとは言え、返済の原資に対して返済額が大きく上回っている状態が続いていることから、長期的に持続可能な経営が行えるのか疑問です。テナントが再び撤退するなど状況が再び悪化することも懸念されます。

施設の管理・運営や店舗の営業管理及び販売促進は、民間の企業でも行えます。むしろ、集客の高い店舗をフレンテに誘致するノウハウは民間企業の方が優れています。

私は委員会にて「フレンテ等施設の管理運営を民間に委託して活性化を図る取り組みを行うべきだと考えるが?」との提言を行いましたが、当局にその考えはないようです。

大事なことは安定した返済の実行であり、フレンテ西宮に魅力的な店舗が増え、利用客が増加し、収益が増えることが重要だと考えています。西宮都市管理株式会社から民間へフレンテ等施設の管理を移行すれば、積極的な民間ノウハウを活かしたフレンテ西宮の活性も大いに期待できると考えます。私はフレンテ西宮を民間に委ねる手段を改めて検討し、地域の市民や商業にとって利便性が向上するよう取り組むことを要望しました。

あれだけの好立地です。私もたまにフレンテを訪れますが、利用する度いつも残念だなぁと感じます。今後もJR西宮駅周辺の活性化・利便性の向上にも関連することから、しっかりと取り組んで参ります。