開票立会人を引き受けてくださった萩原さんの開票作業レポートです。
開票というほとんどの方が知らない作業をとてもわかりやすくレポートしてくださいました。
とても興味深い内容ですのでぜひ読んでみてくださいね!
【開票立会人レポート】
まとめるのが下手で申し訳ございません。超長文です。
西宮市議会議員候補、はまぐち仁士氏が申請する開票立会人として、私が書類に署名捺印したのは3月の終わり頃でした。
そのときは参観人(スタンド席から見守る人)の延長くらいかな、と思っていました。
4月23日の18時30分頃、選管から電話で「開票立会人に決定した」と言う通知を受けて、初めて、全員がなれるものではないことを知りました。翌日、速達で封書が届き、なにやら重大な任務なのだと気づかされます。しかも報酬が出るの?アカンアカン。パーカーにジーパンとかダメっぽい感じやん。スーツで行くことに決定。
土曜日は早朝から仕事を始め、夕方早めに仕事を切り上げる形をとりました。はまぐちさんのお手伝いに合流するためです。
最後の公園手前で合流し、ラストの公園で写真&動画撮影。一旦帰宅後、23時59分まで駅立ちされる姿を撮影するために再び合流。
そうなんです、お気付きの方も居たかも知れませんが、自宅での選挙戦を戦っておりました。
そんなこんなで土曜の夜が更けてゆき、興奮状態のまま朝を迎え朝イチ投票(零票確認含む)へ。用事を済ませた後、仮眠。20:45、中央体育館へ到着!
体育館周辺は、飲み屋街かと思うほどの(投票箱を運ぶ)タクシーの渋滞でした。
周囲のマネをして靴を脱ぎスリッパに履き替え、「開票立会人なんですけど」と申し出ると、他の皆さんとは全然違う対応で「ささ、こちらへ」みたいな感じ。どうやら大勢の方々は開票作業に従事される皆さんだったようです。
職員の方について行き、向かった先はステージの上。ウソン。手汗びっしょり(笑)。
開票立会人は全部で7人。到着順に着席しました。みなさんそれぞれ誰かの支援者ですから、気を遣いますね。
床面にはトラテープで仕切りされています。尋ねると、報道関係者が動けるエリアを示しているそうで。票に触れることも許されていませんでした。また、警察官2名も常駐されていましたよ。
21:20、ステージを降り、投票箱の施錠確認を行います。南京錠で左右2か所。100個以上の確認はなかなか腰が痛かったです。期日前の投票箱は、土曜の晩に施錠後、厳重な保管で一夜を過ごし開票所へ運ばれたそうです。
21:30、選管委員長のご発声で、いよいよ開票作業開始。
21:40頃、再びステージを降り、投票箱が空になっているか再度確認して回ります。箱には投票所の番号が表示されています。自分が零票確認した箱を、再び空になったことを確認。感慨深い瞬間です。
我々が席に戻ると、さっそく投票箱たちは回収されてゆきました。
流れとしては、ステージに一番遠い場所から、だんだん票が近づいてくるイメージです。
こちらから見て、一番むこうで箱から票を取り出し、裏表や天地をそろえます。その後機械により選別され、候補者ごとのカゴに入れられ、計数され、100票の束3つでひと塊にされてゆきます。
最終的に有効票として束ねられた票は、いったん壇上に上げられます。開票立会人の手でランダムにチェックしてもらうためだそうです。任意で束をぱらぱらめくったりして、チェックできます。「一括自由確認」と呼んでいました。
※余談ですが、ココで私、自分の票と奇跡の再会を果たすことが出来ました!投票時に誤字を訂正したので、わかったんです(笑)
この工程を経て選管委員長の押印が済んで初めて、PCによって票がカウントされていっていました。開票速報で300票単位で動いていく理由は、この流れのためですね。
壇上で我々が確認しているとき、ボクがあることに気づきました。束の右下の方に通し番号らしきナンバーが振られているのです。委員長もそのことを知らなかったようです。聞くと、確かにその候補者得票の通し番号で1・2・3と増えていくが、壇上にやってくる順序が必ずしも通し番号順ではないとのこと。各候補者がまだ1とか2とかやのに、2回目の確認時に13と言うのがありまして。ってことはその時点で3900票!?でも確かにその方は間違いなく他に12束あるようでした。ってことは通し番号が7とか8とかあれば当確ラインってこと?俄然、その確認作業を見る目が変わります。
心の中で「お、この方も当選やな」とか早い段階で知ることが出来るのは役得でした。ただ、速報がペーパーで提供されるのですが、得票順ではなく届出順しかもらえなかったのでイマイチ細かいところが分からないのです。はまぐち候補も通し番号「5」(すなわち1500票)を確認してから停滞。微妙やん、っていう感じでした。
開票作業は人海戦術で進みますが、進捗状況により従事者の方々がどんどん帰宅し始めます。
このあたりで既に報道からは当確情報等が出ていたようですが、開票現場に一番近いのに情報弱者でした。悶々とした時間が過ぎてゆきます。
最終的に300票に満たない端数の塊が壇上に上げられた後、ここからが開票立会人の忙しくなる時間でした。
まず、点字投票の確認。有効票として取り扱うかどうか、一票一票押印していきます。とはいえ点字が読めませんので、翻訳(?)された文字と一緒になって票がやってきます。なかなかの量がありまして、押印する手が痛かったのを覚えています。
そして疑問票の確認。ここでは開票従事者の方々から説明を受け、「このような票を有効票として扱います」と言うことを聞かされる程度です。機械で選別できなかったものが、人の目によって確かめられた票たちです。達筆すぎるものや漢字間違い、訂正に訂正を重ねて最終的に読める字が書いてある票は全て有効。驚きなのが、極力、有効票にしようというスタンスです。「ヒロシ」は一名しかいなかったので有効。名字も他に同姓がいなければ全て有効です。
きわめつけは
・「かたかみゆみ」→「かみたにゆみ」と推測されるので有効!
・「のち」→「のぐち」と推測されるので、野口あけみとして有効…!?マジでか!
と言う驚きの判断。
次は按分票です。
・「山口」「うえだ」や「あきら」等、姓や名が同じ候補者が居る場合、按分されました。
(しかし、姓と名がミックスされた票は、無効票となります。)
。
そして無効票。これが一番印象に残っています。無効票数、2477。主に「白票」「雑事記載(バカ・税金ドロボー・nobody・なし等…)」「記号(斜線や×等)」「他者(橋下徹…等)」の4つに分類されます。開票速報では無効票として一括りになっていましたが、内訳は
・白票:1294
・雑事:432
・記号:412
・他者:216
と言う具合でした(開票録押印時に確認)。この票たちに、開票立会人がそれぞれ押印していくのですが、白票の束の重いこと!棄権はアカンなと痛感した瞬間でした。
この頃になると開票従事者の方々もわずか。参観人もほとんどいません。寂しく壇上で終わるのを待ちます。
0:40、開票終了。結果が知りたい…。でも「開票録」を作成中で、それに押印するまでお待ちくださいとのこと。最強に眠い時間帯でした(笑)
そうしている間に、票たちが段ボールに詰められ始めます。
0:50、箱に封がされたあと、開票立会人が封緘部分に割印をしていきました。
ココから約30分、待ち続けました。報道関係の方は、FAXや電話で候補者名と得票数を報告している様子でした。「得票数順に並べ替えたペーパーが欲しい!!」と思いながら、お隣の方はせっせと得票順に数字を振っていました。。。
気が付けば警察官も退席。
1:15頃、開票録完成。開票の結果について説明を受けます。開票従事者は計321名。うち、市職員が241名、派遣の方が80名とのことでした。各投票所も含めると、ホントにたくさんの方々のおかげで選挙が執行されているなぁとしみじみ。ラストの署名・押印にも力が入ります。
1:22、選管委員長のご発声により、開票作業の終了が告げられました。
選管委員長が、われわれ開票立会人を労って下さいました。思わず握手を求めてしまいましたよ(笑)
駐車場に停めた車の中で結果を確認、濱口さんへお祝いの電話をかけると、ワンコールで出ました。今まで一度もそんなことなかったのに!(笑)声が上ずっていて、喜びの雰囲気がコチラまで伝わってきました。
帰宅後、ご縁のある方々で当選を果たされた候補者の皆さんへ祝電の手配を済ませ、就寝。。。のはずが眠れず!!
月曜日に休暇を取っておいてヨカッタ★
参観人席からの写真を、お友達の方々から頂きました。ありがとうございます!また、私自身が撮影したものもありますが、開票作業中は撮影しておりません。
以上、駄文にお付き合い下さり、ありがとうございました!
萩原正宏