連休初日は母校の市立苦楽園中学校体育大会でした。前日から大雨で開催が危ぶまれていましたが、職員の皆様と生徒たちの努力でグラウンドのコンディションも万全となり、無事開催となりました。吹奏楽部の後輩たちがオープニングセレモニーを飾ったのち、午前中だけではありましたが生徒たちの素晴らしい競技を拝見しました。最も盛り上がったのは3年生クラス対抗ムカデ競争。3年生最後の運動会だけに、担任の先生も生徒と一緒に大盛り上がりでした。順位発表では、どこが1位かわからないくらい、みんな大喜びでした。今年は大雨等の影響で練習不足が否めない中で、これだけ一体感を出せるのは、どれも本当に良いクラスですね。あと、余談ですがムカデ競争の時に指揮を取っていた先生が、まるで芸人さんのようなMCに会場は大盛り上がり。やっぱり苦中は最高です!みなさん、本当にお疲れ様でした!
今日も定例会一般質問の報告です。
私は6月定例会にて賛成多数で可決された『西宮市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例』(いわゆる口利き等防止条例)は平成30年10月1日より施行実施されます。しかし、この条例はあくまで市職員を外部からの不当な要求等から守るための条例です。近年では公務員の法令違反や不祥事など、内部の不当な行為によって市民への信頼が損なわれるといった事案が新聞や報道などで取り上げられています。本市においても、市職員に法令遵守を徹底し、市民の市政への信頼を確保することは当然の責務です。
こうした問題に対して、本市では平成18年から内部公益通制度を開始し、健全な市政運営の確保に取り組んでいます。内部公益通報とは、簡単に言うと庁内における違法行為等に対して、庁内の職員が通報を行う仕組みです。通報窓口は市長が委嘱する弁護士または人事課長となっており、文書や電子メール、電話又は面談によって行うことができます。内部公益通報は市の要綱によって制度化・運営され、要綱の最後には「通報者に対していかなる不利益な取扱いも行ってはならない」と記されています。
この制度は開始から12年が経ちますが、内部公益通報の件数は0件となっています。12年間公益通報がないということは、市職員の規律が保たれ、法令遵守の意識が高いという風にも見えます。しかし、本市では過去に
■業務とは無関係の備品を不正購入していた件
■市立保育所にて調理員が園児の給食を食べていた件
などが発生していますが、職員にしか把握できないこの不祥事は議員の報告によって明らかとなったものであり、内部通報制度によるものではありません。この結果を踏まえると、制度が職員にとって活用しづらいだけでなく、実際に機能していない疑いがあることは明確です。私は9月定例会の一般質問にて、課題を踏まえた以下の要望を行いました。
1つ目は匿名性の確保です。要綱には公益通報の際「やむを得ない場合を除いて、原則名前を明らかにする」と定められています。しかしやむを得ない場合とは何かが不明確な上に、その判断は当局側にあることから、結果的に匿名性が担保されない可能性もあります。通報者の心情を考慮した匿名性を担保するよう要望しました。
2つ目は通報窓口のあり方です。制度上、相談窓口は「人事課長及び市長が委嘱する弁護士」と定められています。しかし、庁内の告発について人事を司る課長に相談することは決して安易なものではありません。そこで弁護士への相談も可能とされており、一見選択肢があるようにも見えます。しかし、市長の委嘱による弁護士への相談内容は、結果として人事課長にも共有される可能性もあります。これでは選択肢の意味を成していません。通報し易い環境を整えるためにも、通報者やその内容について守秘義務の権限を持った庁外窓口の設置を要望しました。
最後は内部公益通報の具体的な内容の周知です。公益通報制度が取り扱う事案は、公益通報保護法に記載された通法対象となる法律に係るもので、その数は467本にも及びます。
上のリンク先にある一覧を見ればお分かりのように、何が公益通報に該当するのか非常に分かりにくくなっています。このような課題に対して、具体的な事例をあげて周知を図るよう要望しました。
また庁内では内部公益通報以外の相談等も多く存在していますが、制度における通報の対象はあくまで公益通報に係るもののみです。それ以外の相談は、別の部署に回されるなど、職員にとって使い勝手の悪い窓口となっています。公益通報も含めた全ての相談に対応することで、相談しやすい環境を整備することは重要なことから、相談窓口の一本化も要望しました。
外部からの不当な要求等を防ぐ口利き等防止条例と、内部の不祥事を防ぐ内部公益通報制度、この両輪が効果的に機能することで、更なる市政への信頼の確保が期待できます。市民の皆様にご納得いただける制度となるよう、引き続き取り組んで参ります。