公立幼稚園のあり方については、幼稚園・保育所両方を利用する保護者の需要に沿った内容であるべきだと考えます!③【教育こども常任委員会2018.7.03】


先週は苦楽園にあるレンタルスペースGREENDAYSさんで開催されたキッズ向けリボンバッグ・レッスンに娘と2人で参加してきました。主催された先生は私の中学時代の同級生の奥様です。物作りが大好きな娘は、妻にプレゼントするために一所懸命にリボンバックを作成、とても可愛く仕上がりました♪親バカではありますが、5歳のこどもが作ったにしては上出来だと思います。プレゼントされた妻も大変喜んでいました。幼稚園は夏休みに入り、こどもたちの為に炎天下の公園に連れていくのは大変ですよね。こうしたキッズ体験は、そのような悩みを解決してくれる選択肢の1つだと思いました。楽しい体験をありがとうございました!

前回の続きです。前回の内容の詳細は以下のリンクをご参照下さい。
公立幼稚園のあり方については、幼稚園・保育所両方を利用する保護者の需要に沿った内容であるべきだと考えます!①
公立幼稚園のあり方については、幼稚園・保育所両方を利用する保護者の需要に沿った内容であるべきだと考えます!②

新たに示された公立幼稚園の今後の役割を踏まえ、以下3点について確認のための質疑を行いました。
①支援の必要な幼児の就園相談増加に伴う公立幼稚園の役割
②地域偏在等による入園が困難な3歳児に関する把握と市の役割
③保育所待機児童対策に関する公立幼稚園の役割

私の質問内容と市の答弁は以下の通りです。

支援の必要な幼児の就園相談増加に伴う公立幼稚園の役割

【はまぐち質問】
公立幼稚園の一部園での複数学級制導入や、こども未来センターで研修を受けた教諭の配置などの取り組みによって期待されることとは何か。

(教育委員会答弁)
4歳児クラスを現在の30人1学級から20人2学級(複数学級)にすることで、特別な支援が必要な幼児への細やかな対応が可能になることが期待される。専門機関での療育が望ましいとの方向となった幼児については、これまでは就園ではなく、交流による保育を勧めていたが、今後は保護者が希望すれば就園できるような体制がとれるようになることも期待される。

【はまぐち質問】
医療的ケアが必要な幼児について、今までの公立幼稚園での受け入れ状況は?また今後は公立幼稚園のあり方を踏まえ、医療的ケアが必要な幼児の受け入れを実施していく考えはあるのか?また実施する上での課題とは何か?

(教育委員会答弁)
医療的ケアが必要な幼児の受入は、これまで保護者がケアを行っていた。幼稚園が医療的ケアが必要な幼児を安全安心に受け入れていくためには、看護師の配置が必要であることは認識している。配置には、制度の整備、人員の確保、財政的な面などに課題がある。

地域偏在等による入園が困難な3歳児に関する把握と市の役割

【はまぐち質問】
「私立幼稚園で受け入れることが困難な状況が状態化する場合、公立幼稚園が補完的役割として解決を図る」とあるが、状況をどのような手段で把握するのか?また状態化とは具体的にどのような期間を言うのか?

(教育委員会答弁)
市と私立幼稚園では「公私立幼稚園懇話会」を開催するほか、常々情報共有・情報交換に努めている。常態化の具体的な期間は今後検討する。

【はまぐち質問】
公私立幼稚園懇話会によって市内幼稚園に通いたくても通えない、いわゆる幼稚園待機児童の把握は可能なのか?

(教育委員会答弁)
一定把握できると考える。

保育所待機児童対策に関する公立幼稚園の役割

【はまぐち質問】
「待機児童数の状態を見極めながら」とあるが、現時点でも待機児童は昨年より悪化している。今後の見極めの基準や時期など具体的な考えはあるのか?

(教育委員会答弁)
まず第一に私立幼稚園での認定こども園への移行の状況で判断する。その点を踏まえたうえで、検討することになる。

本市の就学前児童は年々減少傾向にある中で、幼稚園需要は横ばいとなる一方で保育需要は急激に増加しています。加えて本市全体で減少傾向となっている幼稚園への入園児童数は地域偏在があり、幼稚園の数が少ない地域では幼稚園へ入園を希望しても困難となっている可能性があります。一方で、国が予定している幼児教育の無償化による影響について、別の質疑の中で市は「3歳から私立幼稚園に入園を希望される家庭が増える可能性、パート等の比較的短時間の勤務を希望される方が保育所又は私立幼稚園に入園を希望される可能性等が考えられる」と答弁しています。

公立幼稚園のあり方は、幼稚園・保育所両方を利用する保護者の需要に沿った内容であるべきだと考えます。幼児教育の無償化は2019年10月の実施を目指していますが、この時期は2020年に入園する幼稚園や保育所の申し込み直前のタイミングとなります。現在無償化の対象は認可外保育所に加えて、幼稚園の預かり保育まで拡充されるのではないかと言われていますが、詳細はまだわかりません。詳細が明確となる時期にもよりますが、私は幼児教育の無償化実施に向けた対象者への需要の把握を事前に行うべきだと考えます。以前より私は需要の把握を目的としたアンケートの実施を市に提言しています。

【3月定例会・一般質問】就学前児童施設の適正配置と今後の整備について④
【9月定例会・一般質問】既存園の活用について②
【教育こども常任委員会 決算分科会】入園関係事業について

市は今年度秋頃、子ども・子育て支援事業計画の平成32~36年度の量の見込み算定のため、ニーズ調査を実施いたしますが、幼稚園や保育所を今後希望される方がどの程度いらっしゃるかということも調査いたします。その際に、無償化の影響についても確認できるか、質問項目について検討したいと考えております。」と答弁しています。確かにニーズ調査によって一定の需要の把握は可能だと思います。しかし対象を絞って実施することから、同じ対象児童でも支援が必要な児童の割合が少なくなることで、需要の把握に偏りが生じる可能性もあります。

支援が必要な幼児の受け入れは、望めばどこにでも受け入れが可能な環境が望ましいと考えます。私立幼稚園では過去より支援の必要な児童の受け入れを実施していますが、限られた人材や予算の中では、全ての要望に答えることは困難です。特に医療的ケアが必要な幼児の受け入れについては、保護者の方が付き添わなければ受け入れが出来ません。こうした課題を解決するためには、看護師など専門的な人材の配置が欠かせません。

ニーズ調査での需要の把握に至っては、
■本市の課題や公立幼稚園のあり方を踏まえた質問項目によって実施すること
■支援の必要な児童と保護者のご意見が反映されること
を重視して調査を行うよう要望しました。

幼稚園・保育所双方の保護者が望む育児環境となるよう、今後も市に働きかけて参ります。