本日は西宮市立西宮高等学校にて第69回文化祭が開催され、教育こども常任委員会副委員長としてご招待いただきました。本来であれば7月7日(土)に開催を予定しておりましたが、この度の豪雨の影響で今日の開催となりました。限られた時間の中ではありましたが、個性豊かな作品や舞台などを堪能させていただきました。生徒たちの展示以外にも、市立西宮高等女学校(現市立西宮高校)を卒業され、越路吹雪さんやザ・ピーナッツ、加山雄三さんなど多くの著名人に詞を提供した岩谷時子さんの生涯を紹介するブースや、甲陽園西山町にあるアンネのバラの教会さまによるブース(写真はアンネのバラ)など、充実した内容でした。個人的には市立西宮高校放送部のNHKコンクール作品を視聴できたのが嬉しかったです。お招き下さり、ありがとうございました!
今日は今回の補正予算で新たに提案された「民間による放課後児童クラブ(学童保育)」事業についてです。
この事業は育成センターにおける待機児童や高学年の受け入れ対策として、民間による放課後児童クラブの運営に補助を行います。
事業の概要は以下の通りです。
■対象者
就労によって昼間保護者がいない家庭等の小学校1〜4年生
■実施場所
毎年度 2ヶ所程度で実施(1センター40人以下) *学校敷地外
*待機児童の発生が特に見込まれる西宮北口・甲東・甲子園・夙川地域等を中心に)
■実施日:月〜土(*土曜日は午前8時〜午後5時)
時 間:下校時〜午後5時 (通常延長 午後5時〜午後7時)
■利用料
月 額:8,200円 (通常延長 3,000円) ※減免制度あり
なお、この事業は企画提案方式によって公募を行い、企画提案書とプレゼンテーションの内容を庁内委員会が評価して事業者を選定します。
この事業は既存の民間施設を活用する可能性が高く、育成センター専用施設を整備する費用を考えればコスト面でも優位であると言えます。また幅広い民間による学童保育の参入が可能となるため、学童保育の質向上に期待が持てる可能性もあります。育成センターにおける待機児童問題は可及的速やかに改善すべきであり、基本的には賛成の立場です。
しかし、こうした学童保育を利用する児童にとって、学校敷地の外で放課後を過ごさなければならないことに懸念を持っています。児童たちにも交友関係など個別の事情があるはずです。学校施設内に整備されれば、こうした事情にも一定対応は可能です。しかし、学校施設の外に整備した場合、完全に学校で放課後を過ごす児童と交流ができなくなります。
育成センター事業においても、いくつかの施設が学校敷地外で整備されています。こうした状況は学校敷地内に施設を整備する場所が不足していることが原因です。育成センター事業の実施場所は学校の余裕教室を活用した受け入れも検討できます。しかし、本市では地域偏在による児童数の増加によって、一部地域では教室が不足し、仮設教室によって対応している学校が存在していることも事実です。こうした事情から、学校敷地内に施設を整備する場所もなく、活用できる余裕教室もない地域は、やむなく学校敷地外に整備しなければならないというのが本市の実情です。
ただ、本当に活用できる余裕教室は存在しないのかという疑念を私は持っています。本市では余裕教室の定義が曖昧な上、活用ができるかどうかの判断は学校現場にあります。私は過去に市に対して教室の活用に関する指針を示すよう要望しました。しかし、1年近く経った今も、その内容が示されていません。本当に活用できる教室がなければ、学校敷地外での運営も致し方ないかもしれません。しかし、私は放課後の居場所は最大限学校敷地内で完結すべきだと考えます。他市では教室を活用した様々な事例が存在します。このような事例を参考に、まずは私の疑念についてしっかりと調査・検証したいと思います。