本日の定例会にて、私が提案する「西宮市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例」の提案理由説明を行いました。


本日開催された定例会にて、私が提案する「西宮市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例」の提案理由説明を行いました。発言内容の全文を掲載します。

「西宮市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例」の提案理由について

                        提案議員 会派・ぜんしん はまぐち 仁士

 市職員は日頃より市民や事業者等から多くの要望や陳情などを受けます。これらに丁寧かつ適正に対応することは、市職員にとって大変重要な使命です。一方で、要望には違法又は不当な行為を求めたり、暴力や脅迫的行為などを用いたり、正当な理由もなく特定の者に対して著しく有利又は不利な取扱いを強いるなど、職員の公平・公正な職務を阻もうとするケースがあることも考えられます。市民の市政への信頼は、公正な職務の執行の確保によって得られるものです。市職員は全体の奉仕者としての自覚を常に保持し、法令を順守し、公平・公正に職務を執行しなければなりません。したがって、市職員は公平・公正な職務を阻む要求に対して拒否し、毅然とした態度で対応することが求められます。そのためには、要望等に対する行政手続きを透明化し、不当な要求に対応する職員を支える法的な環境づくりが不可欠です。こうしたことから、要望等のすべてを記録し、不当要求行為に該当するかどうかを検証し、必要な措置をとることによって、不当な要求を未然に防ぐと共に、万一、そうした要求があった場合に適切かつ速やかな対応を可能にすることを目的とする条例を提案することにしました。

 本市には不当な要求に対応するため、「西宮市入札・契約事務に関する不当な情報提供要求等対応要領」や「職務に関する元職員働きかけ対応要綱」、「西宮市暴力行為等対策要綱」及び同要綱に基づく「西宮市庁舎等暴力対策マニュアル」などがあります。しかし、これらは
■記録の対象が限定的
■記録に関する基準が曖昧
■全て要綱であり、規定としての効力が弱い
など、実効性や効果に不十分な部分が存在します。
職員の公平・公正な職務を確保するためには
■要望等の記録や不当要求行為に対する措置
■不当要求行為に関する附属機関への諮問
■条例の運用状況の公表
など、より厳格な規定が必要です。今回の条例案では、これらの規定を明文化しました。市職員はもちろん、市民、事業者等が公正な職務執行の確保の必要性を理解し、その実効性が担保されると考えます。

 都道府県・政令市・中核市合わせて半数以上が、職員の公正な職務の執行に関する条例を既に定めていることから、本市においても同様の条例を制定すべきです。以上の理由により、「西宮市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例」を提案するものです。議員の皆様におかれましては、何卒ご審議の上、ご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

以上

提案した条例案は7月3日に行われる総務常任委員会に付託され、質疑・討論・採決を行ったのち、定例会最終日とな7月9日に採決が行われます。

結果については、後日ご報告させていただきます。