【2018年3月定例会 教育こども常任委員会予算分科会】西宮養護学校における福祉タクシーの利用について①

今年の1月末に配布させていただいた市政報告紙No.10を私のホームページに掲載しております。ご関心のある方は、読んでいただけると幸いです。

活動報告紙&一般質問動画


定例会期中ではありますが、今日で教育こども常任委員会予算分科会が終了しました。一般質問に関するご報告の途中ですが、先に予算分科会のご報告をさせていただきます。

まず西宮養護学校における福祉タクシーの利用についてです。

1年前、これから養護学校に通う児童の保護者の方から通学における送迎についてご相談を受けました。
相談を受けた児童については
■対象となる児童は肢体不自由児童である
■加えて元々持病から体温調節が自力では出来ず、主治医から低体温は生命の危機にも当たるので、充分注意が必要という意見があった
という状態であり、通学には一定の支援が必要であることがわかります。

2月に行われた入学説明会では、スクールバスの座席シートによる乗車は可能とされていました。
しかし、
■当該児童の体型が比較的大きいことが理由で児童の体を固定する為の専用シートが合わなかったこと
■冬場などバス停で10分程度待つことによる体温調整の問題や、乗車時間が1時間程度にも及ぶことが児童の体調に大きな影響を及ぼすこと
などから、スクールバスでの通学には困難を極めることが予測されました。

そこで非公式の場ではありましたが、教育委員会の担当部局に対して福祉タクシーが利用できないか協議を行いました。結果として3月末に保護者の方から「福祉タクシー利用での通学が決まった」との報告を受けました。福祉タクシーの利用が認められたことについて、私も本当に嬉しく思っていました。

ところが1年後のつい先日、保護者の方から驚きのメールが送られてきました。
その内容とは「あのあと福祉タクシーによる通学の方針がひっくり返り、結果として1年間保護者による自力での送迎を行っていた。」というものでした。

今回はその事実関係について質疑を行いました。
以下私の質問と当局の答弁内容です。

【はまぐち質問】
事項別明細書の399P、教育振興費の中の特別支援教育事業経費の中の、使用料及び賃借料について、これは福祉タクシーに関連する予算と認識する。昨年の同項目と比較して、2,213千円増額となっているが、詳細はどのような内容か?

【当局答弁】
平成29年度は8台の福祉タクシーを借り上げております。
平成30年度は9台の福祉タクシーを借り上げる予定としております。

【はまぐち質問】
「福祉タクシー利用での通学が決まった」という状況が入学後に覆った理由は何か?

【当局答弁】
議員ご指摘の児童につきましては、就学前に保護者の願いや主治医からの聞き取りなどを総合的に判断しスクールバスでの通学を検討しておりました。しかし、児童のバケットの大きさの関係で座席に座ることができず、また、バスの後方にある車椅子用座席も空きがない状況でした。従って、急遽、福祉タクシーでの通学を支援することを検討しました。西宮養護学校では、入学後、児童の障害の状態の把握や医療的ケアの引き継ぎなどで、一定期間保護者が付き添って登校します。議員ご指摘の児童につきましては、体温などの状態を委員会として検討した結果、安全・安心して学校生活を過ごすためには、保護者の送迎、付添が必要であると判断いたしました。

【はまぐち質問】
宝塚市の養護学校では、保護者付き添いによる登校は今年1件の例外を除いて行っていないことが宝塚市教育委員会の説明によってわかった。本市の状況は宝塚市と大きく異なるが、理由は何か?

【当局答弁】
西宮養護学校は医療的ケアの必要な子供が50%を超え、また、覚醒レベル、脳幹レベル、人工呼吸器、酸素吸入などの最重度の子供は十数名在籍しております。他市と比べまして、子供の障害の状態が、重度・重複化・多様化していることが理由としてあげられます。

【はまぐち質問】
保護者付き添いによる学校への通学は、保護者にとって大きな負担となっている。教育委員会の考えとして、付き添いによる保護者の負担をどのように認識しているのか?また今後は付き添い行為をどのようにしていきたいと考えているのか?

【当局答弁】
西宮養護学校では、入学後、児童の障害の状態の把握や医療的ケアの引き継ぎなどのため、一定期間保護者に付添をお願いしております。お子様の障害の状態によっては、長期間の付添をお願いすることもあり、ご負担をおかけしていると認識しております。お子様が安全に安心して学校生活を過ごすことができるよう確認をしていきたいと考えております。また、安全な学校生活に向けた支援体制を強化するため、看護師など、専門職の効果的な配置なども研究してまいります。

【はまぐち質問】
保護者付き添いによる学校への通学は、保護者にとって大きな負担となっている。一方で学校側が児童の状態について保護者との引き継ぎを十分行っていきたいという趣旨も理解できる。こうした内容を踏まえると、付き添いから別室待機、郊外待機といった一連の判断について、保護者にとって理解しやすい目安となるような基準を設けるべきだと考えるがどうか?

【当局答弁】
長期間の付添を依頼する保護者につきましては、日常の学校生活の把握すると共に、学期ごとの支援会議に担当指導主事も参加し、保護者に対し見通しを持った提案を行ってまいります。安全・安心して学校に通うことができることを基準として、個々の子供の状態などを十分に把握して対応してまいります。

今日はここまで。
この質疑に関する意見・要望は次回に書きます。